東京都知事候補の蓮舫氏が新しく音響機器を入れたらしい。
【都知事選】れいわの誇る音響設備が蓮舫陣営に届いた
写真を見た限り、野外コンサート等で使われるHi-Fi系のスピーカーを、街頭演説で使った、ということのようだ。宣伝カーにはトランペットスピーカーが乗っているし、箱型スピーカーは可搬型なので稼働は街頭演説限定だろう。
音が割れる、について俺は
たいていの音割れは音量を絞ればなんとかなる場合が多い。(乾電池式の場合は電池のチェックや交換も)機材の制約に加えてスタッフの制約があると音が割れる確率が高めに。
とブコメしたが、関連ブコメが政治ネタを含んで爆発状態になった。書きたいことは色々あるので他人のブコメをメタブコメして
(音響宣伝)政治家の伝統技法(?)に乗った蓮舫と芸能界流を持ち込んだ山本太郎。なお、野外コンサート向け(?)のようなHi-Fi設備をそのままで車載用にした例は見たことがない。
「トラメの割れた音声」Hi-Fi系の機材よりひずみが多めなのに加えて低域が出にくい、周波数特性が暴れている(フラットではない)などの違いはあるが、トランジスタメガホンもマイクの持ち方で素直目な音にはできる。
などと書いたが、色々言い足りないのでブログに起こすことにした。なお、俺は音響関係はアマチュアである。
まず、出る音の大きさはアンプやスピーカーの能力によって制約される。機器の能力を超えた音量にしようと思って無理をすると音が歪む。これがいわゆる「音が割れた」状態だと思って差し支えない。
乾電池式のメガホンだと電池が消耗して能力が小さくなった時も、音は小さいのに音が割れる、という症状になる。
わりとありがちなのは、話者が大きな音を出そうとしてマイクをかじりそうな勢いで喋るとき。このときはマイクの受け入れ能力を超えるのでやはり音が割れるが、吐息の風切り音でガサガサいうので見分け(聞き分け?)がつく。
メガホン(トランペットスピーカ)は、Hi-Fi用と違って人の声の帯域で高い能率を発揮するように作られているのと、折りたたんであるとはいえ音の通り道の長さが足りないので、Hi-Fiものに比べると低音が不足して硬めの音になる。
また、指向性も強いのでスピーカー正面では音が強すぎるが軸線外だとそうでもない、といった聞こえ方になる。
こうしてみるとメガホンにはいいところがないようにも見えるが、オーディオ系のスピーカーを使うにはそれなりのノウハウがいるらしく、そこ(と、おそらくはシステム価格)が欠点と言えるかもしれない。野外コンサート用のスピーカーを使ったイベントの場合、専用のミキサーを使うスタッフなどが付いていることが多かった。
しかし、メガホンはそこまで細かく考えなくても使える。
箱型スピーカーは指向性がまろやかなのでトランペットスピーカーのつもりで横に立ってもハウリングしたりする。ネタ元の写真を見ると、スピーカーはマイク位置から離れた前方だけに、きっちり聴衆側に向けて置いてあるのがわかるだろう。おそらく、配置や撤収にもプロの手がかかっている。お金があるならこの音響担当のためにカンパしたいくらいのいい仕事なのだ。