このポスターを夜陰に紛れて貼って歩くが、BUNTENが防虫吟強制市場介入班に捕まり、芋蔓式にフリーメイソン日本支部一斉検挙wはてな高齢者マーク(C)finalvent

チャレンジする心 知的発達に障害のある社員が活躍する現場から

箕輪優子/家の光協会刊(福耳(三宅)先生の所にリンクがあります。)

結局、障害者個人個人の特性を見極めて個別対応してるからマニュアルらしきものはできていないし、他の企業で"同じやり方"が広がるわけでもないだろう、と見える。

著者は、初めてゴルフを習ったときの経験から「定型化の重要性を思い知らされた」と語っている(P.136〜)が、少なくともこの本は知的障害者をどのようにして企業の戦力にするかということを"定型化"して語った本ではない。むしろ「特別なことはしていませんよ。社員の意欲に応えて教育したら、できる人がいたので、担当してもらっているだけです。」(P.11)ほか、随所で"企業で普通に行われていることやっただけだ"という言い方がされる。

一方ではこの「定型化」(P.134〜)のように、それなりのノウハウがあるらしいこともうかがわれるのだが、一方で「私たちに知的障害者の就労についての一般的なことを尋ねられてもわからない。私たちがお話しできるのは、たまたま私たちが採用した十八人の社員と気持ちよく仕事をして、会社が収益を上げているという事実に過ぎない。」ともおっしゃられる。一見謙遜とも取れるが、少なくとも"知的障害者の雇用について"という形での"定型化"ができていない(成功は著者の職人芸による)か、知的障害のない人に"定型"を与えるのはふさわしくないなどの考えから定型化を忌避しているかのいずれかであるように思われる。

いずれにしても"定型化"がなされていないのであるから、他の企業や作業所等での応用には結びつかない。著者並みの天才か、経験と思考力を併せ持った担当者が読めば「社員の認知スタイル毎にアプローチを変える」ことができるかもしれないが、いずれの持ち合わせもないふつーの読者は、初めてゴルフを習ったときの筆者(P.136〜)のごとくわけのわからないままであるにもかかわらず、すばらしい話を読んだ、とか感動して、それっきり(ないし、悪ければ、自分の会社はなぜこうもうまくいかないのかと悩むこと)にならざるを得ないのである。orz

思いっきり辛 口批 評にしてあるのは、誰か定 型化をやってくれないかという期待からです。筆者を貶める意 図はありません。むしろ尊 敬します。