電車で出かけた。さすがにこの暑さではなるべく空調の効いている手段で移動したい。
適度に空いた、立っている人がちらほら、という車内のロングシートに運よく座れた私は、何をするともなく乗客の群れを見まわしていた。
と、私の真正面の男性が咳こみはじめた。咳をするときにマスクがなければ袖口に、という「咳エチケット」はコロナの出はなのころに言われたがそれもなし。彼の咳が直撃する位置に座っている私はマスクをしているが双方がマスクを着用している時に比べたら当然防御力は落ちるわけで私は気が気ではない。
向かいの人の咳がおさまってからあらためて車内を見回すとマスクの着用率は二割からいいとこ三割だろうか。マスクの着用者が少ないのは夏場だからしかたないとはいえ、フォローしている人の中にぽつぽつ感染者が出始めたあと、コロナが流行しているというニュースが流れ始めた数週後でこれである。これでは流行が止まるはずもない。
帰宅後、いつものように石鹸で手を洗ってうがいした。あとは、感染していないことを祈るだけである。