長くなったのでエントリを起こします。
fromdusktildawn さま。
まず些末な部分から行きます。
>たとえば、社会福祉は2.57倍ですし、
(以下略)
対人業務は自己内比較劣位のためそのへんの職業は応募対象外にしております。(資格や経験もむろんありませんが、それを置いて応募しても面接段階で適性のなさが一目瞭然でしょう。なお、ケアマネ等一部業務は大卒資格を要求されるため高卒の私には受験資格がありません。)
その表ですと、よくネタを振っているビル管は、サービス業中の「居住施設・ビル等の管理の職業」、応募することがある工場関係は、生産工程・労務の職業で、資格などの関係から中でも「電気機械器具組立・修理の職業」がターゲットになることが多いです。
なお、「機械・電気技術者」とあるのは機器の設計とか、建設関係だと施工管理(これはもっぱら対人能力がものを言う仕事です。)あたりのことだと思われ、電験三種所持者の私はそう名乗れる"資格"はあると言えるかもしれませんが、経験も技能もないので応募できません。(無理に応募しても門前払い確実です。)
食品工場はズバリ「食料品製造の職業」という分類で登場しています。
次に主要な部分です。私の状況を見るために参照すべき統計は福岡のデータです。(実は昨日検索したのですが、下手くそなので見つけきれませんでした。ヒントをありがとうございます。m(_@_)m)
福岡の同種データはhttp://www.fukuoka.plb.go.jp/10antei/antei10_2007_01.pdfとなります。そこから、応募可能な職種のデータを拾ってみます。
居住施設・ビル等の管理 0.38倍
電気機械器具組立修理 0.55倍
参考までに、福岡県全体では0.58倍。
話題の食品工場は「食料品製造の職業」で、1.47倍。
土木は「土木の職業」で、0.62倍です。
これらの求人の中から公共交通機関か自転車などで通勤可能なものを拾って窓口に出すのですが、最近は自動車による物流が主流になっているためか、技能や資格から見て応募可能と思われる工場の求人でもその2/3以上(実感ベース)は通勤不能で応募できません。(なお、新日鐵の下請けなどの場合船舶による輸送になるのでこれまた現場が駅から遠くなりなかなかマッチしません。)
公共交通機関での通勤が可能なケースが多いビル管についても、数回応募を試みて決して私を採らないことがわかっている企業からの求人比率がかなり高くなっているので、実態は倍率から想像される以上にきついです。
さらに、法規制により表に出なくなった年齢(現在51歳)によるミスマッチ、キャリアのブランク(バイトを除く未就業期間が5年を超える)等の弱点(企業から見たリスク要因)を加味すると、私の就職へのハードルは求人倍率から想像できる以上に高くなっていると考えられます。
有効求人数に対する充足数を見ていくことで、こうした求人企業側と求職者側の"ミスマッチ"の一端は想像できるのではないかと思います(この項自信なし)。たとえば転落日記に書いた食品工場はこの数年ほとんど求人が出っぱなしです。(職安担当者の推測のように作業が冷凍庫内で過酷だから短期で辞められて求人を繰り返すためなのか、そもそも採用する気がないなんちゃって求人なのかは不明。)
全国的な求人倍率が数倍程度ないと労働力の移動ないし経済の構造転換がスムースに進まない(好況業種の企業がコネのない人まで採用するようにはならない)と考えられるゆえんです。
最後におまけです。
>情報処理技術者5.38倍
公共事業削減で仕事のなくなった土木作業員が景気のいい業種だからといってプログラマーに転身するのはまず無理なので、たとえば土木作業員->介護職->(中略)->プログラマ、のような玉突きが起きる必要があります。長大な玉突きルートの中途に低倍率のセクション(リスク回避的な経営を余儀なくされる業種orコネなしの人を採りたがらない業界)があると、そこで人材の移動が止まってしまいます。(土木は男性優位で介護職は女性優位だから例に無理がありますが、あくまで例なので目をつぶってください。)
また、安定した職場に採用が決まるか、または何をしても食っていける状況がないとなかなか転居してまで景気の良い地域に出ようとまでは思えないものです。(私が地元にしがみつく理由の一つがこれです。)
デフレを脱却しないと構造転換が進まない(忙しい業界に人材が流入して楽になるということも起きにくい。)と考えられる理由の一つです。