春に数え101で亡くなった祖母の初盆と父親の墓参りのため実家に帰る。(離婚決定前に切符を押さえていたので帰省費用の問題はとりあえず発生せず。)
父の遺族年金で一人暮らしをしている母親宅は当初祖母・父・母の三人暮らしだったため広さには多少の余裕がある。もしパラサイトさせてもらえるならば住居費がまるまる浮いてありがたいなどと淡い期待を抱いて帰省した。
しかし田舎の濃密な人間関係は異端者の存在を許してはくれない。中年無職男であることは恥の最たるもの、まして元女房に逃げられた女房から追い出されたなど論外なので、私の窮状については他言まかりならぬと、のっけから母親のきついお達しである。
田舎の相互扶助システムは、ムラの論理にもとる者まで養うようにはできていない。もし村八分を破る者がいれば破った者も同罪というわけで母まで田舎では暮らせなくなってしまう。そのことを思えば法事やその後の会食の席では嘘をつき通すしかないが、さすがに自信がないので私の家族について聞かれたらフォローを入れてもらうよう母に頼んでおく。
なお、このウソが何かの拍子にバレても母親が窮地に陥る点は同じである。仮に引っ越し先が見つかったとしても、このまま仕事が見つからなければ生活保護とかを考えざるを得ないわけだが、日本の生活保護制度は「原則として、親族による扶養が行なわれえない場合に限り実施される」(自由国民社「口語民法」2000年版420ページ)という運用になっているため、うまく申請までこぎつけることができた場合でも真っ先に親族に調査が入る仕組みになっている。これを恐れて申請を諦める人も多いと聞いていたが、納得である。orz
お願い
「webに出している」こと「がさらに悲惨な結果を招きかねないネタ」というのはこれのことです。「転落日記」についてネット外で話題になさろうとする場合には、そうした微妙な問題(具体的には私の親族に話が伝わり、母親が窮地に陥る可能性)があることにつきご高配いただければ幸いです。m(_@_)m