スパイ衛星の標的

松浦晋也のL/D2006.03.20あまりにあんまりな記事にがっくり来る


松浦氏は

「『現代のアマチュア天文用観測機器をもってすれば、衛星の軌道は隠せない』という公知の事実を調べもせずに、国費2500億円、後継衛星を含めればそろそろ4000億円にもなろうかという巨費を突っ込んで、情報収集衛星などというものを打ち上げてしまった日本政府の物知らず加減」

が真の問題だとしているが、これは疑問。


軌道要素を隠してもあまり意味はない、ということを打ち上げた当人達まで知らないわけはない(*)から、戦争を放棄しているはずの日本国が公然と宇宙空間の軍事利用に乗り出したという事実が政治的に必要だというのが打ち上げる理由の一つなのだろうとは思っていたが、それが確認されたのではないかと私は思う。


本気でスパイ衛星したかったら、単なる地上観測用の衛星として打ち上げて、劣化させたデータを公開して仮想敵をたばかる、などの対応が普通(でも日本の技術力も周知だから難しいねぃ)だと思うが、

内閣衛星情報センターはネット上に軌道情報が公開されたことについて「一切コメントしない」との姿勢を貫いている。


(読売オンライン世界の情報衛星丸裸、米科学者らがネットに軌道や高度」より)

ということからして、打ち上げた連中が騙したり抑圧したいと思っているのは仮想敵国よりもむしろ日本国民らしい(問題の衛星を国内の日本人が観測して結果を公開していたらどういう目に遭っていたかを想像せよ)というのも、日中戦争~太平洋戦争あたりからの伝統を思い出させてがっくり度が高い。orz

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一部軍事衛星については、インターネットが普及する前から理科年表に軌道要素を曝されたりしていた。