このポスターを夜陰に紛れて貼って歩くが、BUNTENが防虫吟強制市場介入班に捕まり、芋蔓式にフリーメイソン日本支部一斉検挙wはてな高齢者マーク(C)finalvent

限界革命

前回と同じエントリへのもろもろ。

剰余価値という概念が意味をなすには、労働の実際の価格、そして労働を通じて生み出された商品の実際の価格が、生産に伴う労働時間の量によって決まっていなければならない。

労働者が売るのは労働力であって労働ではないというのはマルクス剰余価値論の基本だ、というのはおいといても、いわゆる限界革命剰余価値論あるいは搾取の原理がまったくのデタラメになったかというと俺にはそうは見えない。スター選手の年俸や天才画家の作品の価格は労働価値説では説明できないが限界理論なら説明可能だ。だがこのことは、社会にあふれているありふれた働き方から生じる儲けあるいは利潤を決めている理論とマルクスの価値論がまったくの別物であることの証明にはならない。それはちょうど、ニュートン力学が一般相対論や量子論によって否定されたからといって、人間サイズの大きさや質量を持つ物体の運動にニュートン力学を使ったらでたらめな予測しかできない、のかというとそうではないのと同じである。

資本論」にある搾取の仕組みが全部ウソだったら、なぜ資本家どもは今でも労働時間を引き伸ばしたがるのか、賃金をケチりたがるのか、その他の資本家の本能?がマルクス当時と変わっていないのはなぜか。それは、剰余価値法則が今でも大筋正しいからだと俺は考えている。

景気循環マルクスはそれが資本主義システムの根底にある「矛盾」を明らかにすると考えていた)

資本主義システムの根底あるいは基本の矛盾は一般に社会的生産と私的取得の矛盾をさすように思う。最近の理論ではその解決は外部不経済をどう内部化するか、みたいな話になるわけだが、一部の大ブルジョアの力が強大すぎて有効な仕組みが作れない、という実態があらわになっているのが地球沸騰化問題のような、一昔前より桁違いに破壊力が上がった「公害」問題であろう。俺は過激派であると同時に日和見主義者でもあるから、資本主義(私的取得)のままでも地球環境問題を解決できるならそれでもいいと思うが、わが国の石炭権益固執とか見てると見通しはきわめて暗いとみなさざるを得ない。