面白そうなので考えてみる。数理モデルを立てられるような脳力はないので、もっぱら定性的な話で。
ネタはこれ。
しかし論文本体は英語なので無視。orz
要するに、ボトルネックが渋滞を引き起こすのではなく、
渋滞を決める本質的に重要なパラメータは密度である
という話なわけです。
工事区間や踏切などのわかりやすい「ボトルネック」がある道路でも、たとえば夜間や休日のように交通量が激減する時間帯は渋滞していないことなどから、この結論は直感的にもある程度わかります。
波の一種という理解は、信号機のある交差点で渋滞に巻き込まれながら前方を眺めていると目に見えるので、私も考えたことがありますが、どこかでヒントを聞いたかもしれないのでオリジナリティはたぶんないです。(^_^;)
以前、ボトルネックが問題だと思われていたのは、なんか流れが悪いと思ったら工事とか取り締まりとかをやっていて、そこを抜けたらすいすい流れるという、ドライバーなら日常的に経験するであろう現象からだと思います。(それでも密度が本質的な問題らしいということは、道路の状況がどうあろうと車が自分だけなら絶対渋滞しないだろうということからわかるが。(^_^;))
この、ボトルネックが存在してそこまでの区間で起きる渋滞は、相転移モデルとどう対応する(もしくは別の問題設定になる)のでしょうか。
密度を臨界以下に保つ
さて、渋滞が本質的に密度問題であるならば、道路を拡幅するとか流量(交通量)を絞るとかして密度を臨界以下に保つことで渋滞が起こらないようにすることができるということになります。これらはいずれも昔から言われてきた策ですが、流量を絞る方はややこしい問題を抱えるために日本では実施されてこなかった。
それに比べれば拡幅はやりやすい方法ですが、流量の変動が大きい場合は無駄が生じます。何らかの方法で流量を平均化できれば、平均化後の流量が臨界未満である限り大きな効果を得られるだろうことが予想できます。
渋滞の経済損失という試算を時々見かけます。一方、ロードプライシングは運輸関係者にはあまり評判がよくないように伺っておりますが、差別化に必要なコストを荷主に転嫁できるならば、コスト増を上回る損失減が見込めそうな気がします。(というか、転嫁しにくい状況が、この方法による渋滞解消策を妨げていそうな気がします。m(_@_)m)