このポスターを夜陰に紛れて貼って歩くが、BUNTENが防虫吟強制市場介入班に捕まり、芋蔓式にフリーメイソン日本支部一斉検挙wはてな高齢者マーク(C)finalvent

中央銀行にできることとできないこと

経済板ロビーvol.14#620でドラエモン氏が紹介している「マーケットの馬車馬」を見てみた。(ドラエモン氏紹介のURLはトップではなく目次。)現状半分くらいだが、メモ的に出してみる。

素人なので以下の考えの正確さは保障の限りではありません。

金融政策論議の不思議(7) インフレターゲットは有害無益」で、インタゲがマスコミで人気などと書いているが、いまだに不人気だっつー話はおいといて。

インフレターゲットの議論では、なぜ目標インフレ率を設定するだけで期待インフレ率を誘導することが出来るんだろうか。それは、もともとのインフレターゲットの議論では中央銀行はインフレ率を完璧にコントロールできる事を仮定しているからだ。日銀が今現在のインフレ率のコントロールに四苦八苦している状況など、はなから眼中に無いのだ。

中央銀行がインフレ率を「完璧」にコントロールができるなどと主張しているリフレ派は、私の知る限りいない。せいぜいがとこ、上がったら締め、下がったら緩めることであるレンジにおさめることができる、というものだ。(その意味ではコントロール可能なので、この「完璧」という修辞はある種の予防線だろうと思う。)



しかし、マネーの量なら中央銀行が狙ったとおりにコントロールできる。そして、長期的には貨幣数量説が成立していることが経験的にわかっている。だから、マネーの増加率をうまくコントロールしてやることで、間接的に物価上昇率もコントロールできることになるわけだ。(で、経験を信じないという馬車馬氏の態度は、ここで出てくる貨幣数量説を蹴るためではないかと疑っている。)



問題は、流動性の罠に陥った状況ではマネーの量だけでは短期的なコントロールができない点にある。しかし、長期的には貨幣数量説が成立しているのだから、長期と言うに十分な期間に渡ってマネーを増やし続けることを中央銀行が約束するならば、少なくともその期間の終わり近くでは物価が上がっていると予想することができる。にもかかわらずデフレ予想に基づいたポートフォリオにしたままにしていればしまいには損をするだろうし、予告インフレ率に見合ったポートフォリオに早めに組み替えておけば損失を減らせるだろう。現在たいていの投資家はデフレ予想に基づいてポートフォリオを組んでいるはずだし、予告インフレ率はプラスであるから宣言後はマネーや国債の比率を減らそうとするだろう。損失を減らしたければ早めに行動しなければならないので、速やかに(数ヶ月〜1年?)金が動き出し実需が回復するはずだ、というのがインタゲの方法とメカニズム。(誤りに対する突っ込み歓迎。m(_@_;)m)