2018-10-24の続き。
今までは人様の意見陳述を見学(違)するだけだったが、私向けに依頼が来た。
弁護士さんと一緒にない知恵を振りしぼって原稿を書き、ゴーサインの出たものを裁判所の中で読み上げるのだ。
そうと決まったら頭が多動性を帯びて、書きたいことが次々と連想ゲームのように浮かぶし、放っておくと法廷で笑いを取りに行きそうになるが、じっと我慢して慎重に方針を立てる。
ウケ狙いがダメとした場合、データとロジックでごちごちに固めるという方針もなかなか魅力的であるが、前回引き下げの際に政府が使った「生活扶助CPI」(リンク例)への反論とかは弁護士先生たちが重戦車のように行ってくれている。
となると、正直あまり得意な作業ではないが、今まで他の人がやってきたように、生活の大変さとか私の思いとかを書き連ねるさくせんにするのが無難というかそれしかない。
以下は意見陳述の抜粋である。(注:見出しは読んでいません)
3 日々の暮らしについて
生活保護を受けるようになってからは節約をせざるを得なくなりました。例えば、お風呂に入るときも、風呂の水を風呂釜に一杯に入れるのではなく、水位を下げて沸かすことで水道代やガス代を節約します。また、保護を受けるまではお風呂には毎日入っていましたが、保護を受けてからは節約のために、2,3日間に1回くらいの頻度になりました。沸かして飲むお茶の量も、ガス代の節約のために、湯呑みで飲む分だけ測って沸かして飲みます。灯油ストーブも節約のために厚着するなどをして、使う頻度をぎりぎりまで減らして、家の中で4畳半の部屋を閉め切って使っています。
食事についても、外食はできず、惣菜を買うときは割安なスーパーで買って食べます。
床屋も働く前までは半年に1回くらいの頻度で、仕事の面接に合わせて行っていました。
また、近所の知り合いの方が亡くなることがときどきありますが、香典の費用が用意できないためお通夜にも行くことができません。
お金がないので、今働いているところの面接にはバザーで500円で買ったスーツを着て面接に臨みました。
細かく言うと、風呂桶の注意書きラインよりも水位を落とす代わりにポンプで循環させているだとか、夏場はベランダのホースに水を循環させて太陽から温度を貰っているとか色々あるのだが、そんなもん一発で理解してもらえるとは思えない一方わかるように説明していたらそれだけで意見陳述が終わってしまいそうだからざっくり略す。
終わったら、裁判所の外に出て締めの集会である。その日の意見陳述をした人は傍聴者の前であいさつできる。
指名後の開口一番、「(今着ている)これがバザーで500円で買ったスーツです」とやって笑いを取ったのはいうまでもない。