このポスターを夜陰に紛れて貼って歩くが、BUNTENが防虫吟強制市場介入班に捕まり、芋蔓式にフリーメイソン日本支部一斉検挙wはてな高齢者マーク(C)finalvent

逆さまにした本がすらすら読める理由

「勉強ができる」という蔑称付けたブックマークコメントに、私は逆さまにした本がすらすら読めるということを書いた。

このネタはどっかで書いたかもしれないが、もう一回書いておくことにする。

私はドアを「コンコココンのスッコンコン」というリズムでノックできるなどのしょーもない特技を幾つか持っている。このノックは血の出るような千本ノック(違)の練習に耐えてやっとできるようになったものであるが、本の逆さ読みはいつしかできるようになったものだ。



小中学生の頃、学校への持ち込みを禁じられていた漫画雑誌を持ってくる子がいた。その漫画本は休み時間になると広げられ、悪童どもはその子の机の周りに争って群がり、みんなから読まれる。その際、ガキ大将から順に読みやすい位置、すなわち持ち主の子の隣を占め、カーストが下位の子は離れた位置を占めることになる。



腕力最弱で知力もたいしたことのない泣き虫男の私のカーストは学年最下位だった。持ち主の子の後ろの机の上に立つなどの方法もあったが、そうした位置すらも確保できない最弱男には、持ち主の真正面しか場所が残されていなかった。



真正面から見ると、当然絵も字も逆さまに見える。斜め90度位なら首を傾げて角度を合わせる手が使えたし、実際みんなそうしていたものだが、真逆だとその手も使えないから脳内で正逆変換をやるしかない。

しかも、休み時間は短い。次の授業が始まるまでになるべく先まで読み進めたい他の子は、逆さの位置にいるカースト最下位の子が読み終わるまでページをめくるのを待ってくれるわけもない。



こういう学校生活(?)を送るうちに逆さ読みが鍛えられ、いつしか普通の向きで読んでいる他の子達にひけを取らない速さで読めるようになっていった。



これは、pollyannaさんのように、勉強を楽しめていれば絶対身につかない技能であることは言うまでもない。(勉強が好きだったならば、他の子が漫画を読んでいる間に他の本でも眺めていればよいのだから。)本の逆さ読みは、カースト最下位かつ漫画好きでないと身につかないと思われる、たぐいまれな技能なのだ。(自爆)

ところで、本の逆さ読みという芸がウケるのは、お笑いで、本を逆さに持って読めるふりをする、という定番表現があるからである。そして、この表現は、逆向きでは本を読むことができないという常識に立脚している。


初めて見る本(ないし何らかの文字列)を、天地を逆さまにしてすらすらと読む奴がいるという事実を目の当たりにすると、こういう現代の常識が激しく揺すぶられる。そのためウケるのであるが、笑ったり呆れたりしてはもらえずに、驚異の目で見られるというのが難点といえば難点なのである。m(_@_;)m