kmoriのネタままプログラミング日記 2008-07-13
■[環境] 電力会社がどんな苦労をしているのかぐらい知っとこう
信じられないかもしれないが、電力会社は負荷を見ていて、常にちょうど必要なだけの電力を作って送っているのです。
この原理は結構単純です。手回し発電機おもちゃで遊んだことのある人ならわかりますが、負荷を重くすると、負荷のモータの軸と発電機の軸があたかも機械的につながっているかのように負荷の重さに応じて手応えも重くなります。(負荷が重くなった時に発電機のハンドルに前と同じ力しか加えていなかったら回転速度が落ちます。)
電力系統でも同じことが起きるので、回転数(周波数)が一定になるように発電機の入力エネルギーを制御してやれば、それすなわち負荷に見合った電力を送ることになるわけです。(実際の制御はもう少し複雑です。)
技術, 環境 一応国家公認第三種電気主任技術者の俺が、このエントリは正しいことを保証する。( ̄^ ̄)(信じるかどうかはあなたの自由。orz)▼そういうわけでコンビニ深夜営業規制は二酸化炭素削減には逆効果なのだ。
この、ネタ味満載のコメントに、BUNTENのブコメ史上最大の★が付くというのは一体何なのだ(^_^;)、という話はともかく、kmoriさんのエントリへのブックマークに付いた、誤解を招きそうなコメントを拾ってみます。
コンビニは地球環境に優しかったのか・・・(vanish_l2さん)
これで、コンビニ夜間営業中止に対する分かりやすい反論が出来るのは有り難い。/ただ、その一方で「原発の安全性」みたいな目に見えないコストに関しては内在化されてない。(nettiさん)
コンビニの深夜営業規制は、原発依存度が高く・昼間の電力消費が大きい日本においては二酸化炭素の排出を増やす方向に働くでしょうが、そのことだけからは、終日営業のコンビニが地球環境に優しいとまでは言えません。ベースロードに使われる原発の発電量当たり二酸化炭素排出量が火力発電より少ないのは確かですが、原発が全体として環境に優しいかどうかについては、kmoriさんのエントリも私のブコメも何も言っていません。
なるほど。深夜電力節約しても省エネにならないって話の根拠はこれか。(kmizusawaさん)
昼間の電力使用削減はエネルギー節約になるが、夜間の電力削減はあまり効果がない、むしろ逆効果になることもあるというお話。ピークを削ってでも平準化することが重要なのは、お店にしても同じだろう。(kabutchさん)
ここでの話題はエネルギー節約(省エネ)ではなく、二酸化炭素排出の削減です。原発は核エネルギーを使います。m(_@_)m
平準化はエネルギー効率を上げる、というのはその通りです。
ベースロードを原子力でまかない、人間活動の多い日中は太陽電池でカヴァー、ってあわせ技は出来ないのかな?(ryuzi_kambeさん)
それは可能です。(民家の屋根だけだと足りないかもしれませんが、未開発の屋根もまだたくさんあります。)
太陽電池はお天道様の都合によって電気を作るので、人間の都合に合わせるための(負荷追従用の)発電所をなくすことはできませんが、ベースとピークの落差が小さくなればシステム全体の経済性が向上します。受電端で売買同額にしても引き合うと考えられるゆえんですが、買い取り価格には上限が設けられているようです。
お風呂は夜11時以降、洗濯機も食器洗浄器も夜の間に回して、テレビも深夜番組ばかり見ている僕はエコロジーなわけですね。夜11時〜朝5時迄は電気代安いからケチってるだけだけど。(pQrsさん)
時間帯別電気料金は負荷平準化を狙ったものです。ケチってそれに乗るのは十分エコです。
「温暖化はCO2によってのみ起き」「CO2は火力発電によってのみ発生する」と思ってる人が少なくないような気が…。(iroseさん)
エアコンなしのアパート最上階住まいで、屋根に焼かれてまいっているため、屋上にスプリンクラーでも設置して冷やしてやろうかと思っている私は、地球最大の温暖化ガス「水蒸気」を増やそうと目論む大悪人。\(^o^;)/
…おあとがよろしいようで。orz