ニート・ひきこもり・失業 ポータルネット2006年02月21日エリート主義批判への反論例
上記エントリは、いちごびびえす■経済/経済学@いちごびびえす ☆くだらない質問はここに書き込め☆ 10問目から943,946,948の3つを引いている。
最初の#943が投げた疑問は
リフレ派ってエリート主義者なんですか?発言聞いてるとどうも一般国民はバカだから民主主義の多数決できまった政策なんてやってられっか!って感じなんですが?
というものだが、これは
経済板ロビーvol.16の630の
国民全体がその意味を理解しする能力がない場合、ある種のイメージ戦略を持ってして
も、システム改革を為すべきではないのか?
とか、646発言あたりを受けて出てきたのではないかと思われる。(時間的前後関係については各発言のタイムスタンプを参照。)
仮定の問題として持ち出すとしてもなお、国民がバカ、ないし国民の理解力に問題がある、という類の理解は色々と弊害が大きいと思うのだが。人の能力に差があるのは確かとしても、トップレベルでなければ想像もつけられない、などということはそんなにたくさんありそうには思えない。ではなぜ"エリート"に仕事をさせるかといえば、分業の利益があるからに他ならないだろう。金融政策だけならまだしも、耐震構造計算とかその他もろもろのおよそを大多数の国民が理解して決めなければならないとなったら、理解そのものは可能であろうと考えるが、そんな国のGDPは効率の低下によってたちどころに原始時代に逆戻りして無意味になること請け合いである。
言い換えれば、国民に理解力がないのではなく、一人一人が全てを理解しようとするのは非効率だから自分に比較優位がある分野以外は他人任せという合理的選択をしているということなのだ。
そうした合理的な、言い換えれば賢明な選択をしている人を馬鹿扱いすれば怒るのも当然。だから、国民がバカというがごとき論を立てるべきではないのである。