このポスターを夜陰に紛れて貼って歩くが、BUNTENが防虫吟強制市場介入班に捕まり、芋蔓式にフリーメイソン日本支部一斉検挙wはてな高齢者マーク(C)finalvent

不謹慎な経済学

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「偽りのエクスタシー」(P.47)や"ツンデレメイド萌え"(P.51)から、「事実上デフレを目標にすることを隠蔽している」「何をやっても責任を取らない」トンデモ中央銀行(P.157)まで、不謹慎と考えられている世の中の現象を、世界標準の正統派経済学でばっさり切る本。

経済学の考え方を新たに学ぼうという向きにはページ数の関係で解説不足かもしれないが(しかし、クルーグマンの子守協同組合の話などわかりやすい例が取り上げられているので難解にはなっていない。)、よく知られた"重い物と軽い物の落下速度は同じである"という、常識に反する物理学上の結論のような、日常生活に疲れた脳髄をかき回してくれるような知的興奮を得ることができるので、経済学への動機付けに使うには不足がない。

一部では扱い範囲が広すぎて散漫であるという感想も上がっているが、経済学は一般に信じられているようなお金関係にだけ適用できる狭い学問ではなく、人間行動の分析全般に応用できる懐の広さがあるのだから扱い範囲が広くなるのはある意味当然かもしれない。

不謹慎という煽り文句が付いた本にしては読後感があたたかいのは、おそらくこの本が「経済学は、過度の競争が行われる世界や、弱肉強食の世界にならないような社会のあり方を考えるためにある。」(P.7)という著者の熱い心から生まれたものだからだろう。おすすめの一冊。m(_@_)m