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ものは言いよう

貧乏

Apes! Not Monkeys! 『食品の裏側』、『歴史の話』(4月12日)

10日に取り上げられた話の続き。(BUNTENによるツッコミは11日)

タネ本:安倍司、『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』、東洋経済新報社

笑えるようで笑えないのは、「アミノ酸調味料」という表示を見て「よかった、アミノ酸入ってる!」と喜ぶ消費者がいる、というはなし。ダイエット効果があるとかテレビでやってますからね。しかし著者によれば「そりゃアミノ酸化合物だ」、と。

うーみゅ。(^_^;)


添加する目的からすると調味料、原料から見れば蛋白加水分解物(という表示の添加物もあったはず)、成分から見ればアミノ酸で、どれも同じようなもの(タンパク質を塩酸等で加水分解して作ったもの。胃の中の反応の真似。アミノ酸の配合比は原料蛋白によって決まる)を指しているが、あえて化合物と言わねばならない理由はなかろう(つか、たとえばグルタミン酸ナトリウムならアミノ酸化合物かもしれないが、グルタミン酸アミノ酸ないし有機化合物ではあっても、通常アミノ酸化合物などとは言わない。)。そのように表現しなければならないとか言うのであれば肉にも「国産牛(主成分:アミノ酸化合物)」(*)とか書いてくれないとバランスが取れない。

前回の私のエントリで小さなフォントで付けた留保条件は、情報が公開されている限り消費者の選択の問題となるというものだったが、

いくら添加物の表示があったところでそれがどんな物質でどんなふうに使われているのか(明太子がどんな溶液につけられているのか、など)をリアルにイメージすることはできない

という突っ込み(でもないが)があるのでちと補足。


情報が公開されている限り、消費者一人一人には何が問題なのかわからなかったとしても、突っ込む専門家が出てくることが期待される。その専門家の言説の中から適当なものを選んで選択することはできるだろうから、(また留保条件だが、消費者に基礎的なレベルで科学的思考ができる程度の教養がある限りにおいて)消費者が大きな過ちをおかすことはないだろうと期待してよいと思う。問題は、そのレベルを保証するだけの十分な科学教育がなされていない、ないし科学教育が成果をあげていないという点にあるように思う。

*注:牛肉中のタンパク質(天然もの)のこと。