bewaad institute@kasumigaseki 2006-02-10■ [politics][government]公共事業反対派の論理
大規模土木工事は政府が一方的に悪者にされがちだが、どっちもどっちじゃないのか(大胆に要約)、と主張する政府の中の人bewaad氏。そこにちょこっと突っ込むBUNTEN。
◆ BUNTEN (2006-02-10 21:53)
それがあるのでなおさら、ひねくれ者の私の目には、(少なくとも諫早干拓は)反対運動に反対するために委細構わず遮二無二推進、しているように見えてしまうわけです。
そうは言っても最高裁の判断を仰いでいるので遮二無二という批判はハズレ、と主張するbewaad氏。
で、ギャラリーの多い、しかも彼のフィールドでリフレ派同士の立ち回りとかはやりたくない(理由)ので、ここでこっそり感じたことを書いておきます。
私は「しんぶん赤旗」の読者なこともあって成田空港の反対派の方々にはあまりシンパシーを持っていないはずなのですが、そんな私にすら、あれはお国が地元を見下したあげく思わぬ抵抗に遭って引くに引けなくなった事例、に見えます。
一方的な見え方になってしまう人が出てくる理由の一つは、決定に至るプロセスのどこかに問題があるためではないかと思います。
たとえばbewaad氏は「訴訟の原告団を見ても、多くは福岡、佐賀、熊本県民であって長崎県民はほとんどいません」と指摘していますが、別の見方をすれば長崎以外の有明海沿岸地域住民なわけです。言い換えれば、諫早干拓は有明海全体に影響を与えると見られたにも関わらず、諫早湾内に漁業権等を持っていないために蚊帳の外に置かれた人々が原告に加わった、という構図が見て取れるでしょう。(自分も海苔の名産地佐賀が本籍なもんで、金と暇があったら一枚噛みたかった位。)
この手のトラブルを防ぐには法的に最低限必要とされる利害関係者を超えた人々にも事前に十分根回しをしてお(き、場合によっては計画を変更してお)くのがベストだと思いますが、"想定の範囲"は人によっても違うため、十分だと思っていても思わぬ方向から突っ込みが入ることもあると思われます。
その時、説得ないし妥協のために十分な手間をかけるかどうかが一つの分かれ目のように思います。
権力者の側はえてしてそこで手を抜いて突っ張ってしまうために、軽視された(と感じる)人々はそれでも面倒を見てくれるいわゆる左派「革新陣営」しか頼る所がなくなるわけで。
例に問題あり?
◆ bewaad (2006-02-11 09:22) 氏曰く、「公共事業については特に昨今援護する論陣が見られない」
そうなった理由と考えられることについてははてな05/10/02(日) 「悪役捜しは趣味じゃないが」にて言及済。
なお、私は地方の交通環境整備(新幹線や高速道路の類)には比較的寛容ですが、そういう意見を表立って言うことはあまりありませんです。それに比べると諫干は旧来の左右対立の図式にはまるものをあえて抜き出したかのようで例としては筋が悪い。